セリーヌ（CELINE）の始まりは1945年、創業者セリーヌ・ヴィピアナと夫のリチャードが自身の子どもたちのためにパリに開いたオーダメードの革製子供靴専門店であった。

デザインはもとより、医学的な視点からも安全性が考慮され、一流の革職人によって丁寧に作られたセリーヌ（CELEINE）の子供靴は上流階級を中心に人気となり、やがて婦人靴も作るようになった。

くつわ型の金具をモチーフにした婦人用モカシン「インカ」のヒットをきっかけに、靴だけでなく洋服からバッグ、シューズ、アクセサリー、香水と、トータルブランドとしてコレクションを展開、セリーヌ（CELINE）はB.C.B.G（フランス上流階級と品の良い暮らし）の代名詞としてフレンチカジュアルの定番となった。

1968年、フランスで5月革命が起きると、贅沢を好まない時代背景がB.C.B.Gを廃れてさせていった。

それに伴い、上流階級を主なターゲットにしてきたセリーヌ（CELINE）の業績も下がり経営が危ぶまれたが、1987年フィナンシエ－ル・アガッシュ社に買収され、1996年LVMHグループへ移ると、当時ニューヨークで活躍していたマイケル・コースをチーフ・デザイナーとして迎い入れた。

彼のデザインするスポーティなスタイルは多くの人々に受け入れられ、それによりセリーヌ（CELINE）は窮地を脱し、世界的ブランドとしてその輝きを取り戻した。

2008年、クロエで活躍していたフィービー・ファイロがクリエイティブ・ディレクターに就任。

2010年にブリティッシュ・デザイナー・オブ・ザ・イヤーを受賞するなど、その功績は高く評価されており、彼女が若干35歳で発表したバッグ「ラゲージ」は、インパクトのあるデザインで話題となり、今なおセリーヌ（CELINE）を代表するバッグとなっている。

新生セリーヌ（CELINE）として生まれ変わり、10年の在任期間でセリーヌ（CELINE）を大人の女性のためのラグジュアリーブランドに成長させた女性デザイナー、フィービー・ファイロ。

そんな彼女から、2018年2月、時代の寵児であり、天才デザイナーであるエディ・スリマンが新たにクリエイティブ・ディレクターに就任。

2019年1月のパリコレクションで2019年1月のパリコレクションでセリーヌ初のメンズショーを開催するなど、今後の彼が創り上げるセリーヌ（CELINE）には世界中から注目が集まっている。