バレンシアガ（BALENCIAGA）は、1915年に創業したラグジュアリーブランド。

創業者のクリストバル・バレンシアガは1895年スペイン生まれ。

母親から洋服の仕立てを習い、12歳の時にはすでに洋裁師の見習いとして働き始める。

当時の顧客であったカーサトーレス伯爵夫人に才能を認められると、彼女からの援助を受け1915年サン・セバスチャンにオートクチュールハウスをオープンする。

1919年に初めてパリオートクチュール・コレクションに参加するとスペインで高い評価を受け、2店舗目のオートクチュールハウスをマドリードに、3店舗目をバルセロナにオープン。スペイン王室御用達ブランドにもなるほどの急成長となった。

スペイン内戦によって店舗の閉鎖を余儀なくされると、1937年パリのジョルジュサンク・アベニューに店舗を移し、以降パリを本拠地とすることとなる。

その年のパリプレタポルテコレクションに参加すると、パリのバイヤーから一気に注目を浴び、ファッション業界で大きな話題となった。

彼は実に数々の新しいスタイルを打ち出した。

襟なしの上着、バルーンドレス、腰回りのゆるいスーツ、キャミソール、シンプルを追求したサックドレス、チュニックラインなど、彼曰く

「私の服を着るのに完璧も、美しさも必要ない。私の服が着る人を完璧にし、美しくする。」

そのシンプルで、体に密着しないゆったりとしたシルエットの服の数々は体型を気にせずに着られると評判になった。

服作りのデザインから型紙起こし、縫製まで、すべてを一人でこなすクリストバル・バレンシアガは、完璧主義者で1日に120回の仮縫いをこなして、服だけに留まらず小物まで自分の手で仕立てた。

オートクチュールが衰退する中、彼は自分の望む服作りにこだわり続け、超一流の服を作り続けた。

1968年、フランスで5月革命が起こり、贅沢ができる時代ではなくなったと悟ったクリストバル・バレンシアガはこの年のコレクションを最後にバルセロナの店舗を閉じて、引退する。

彼のいなくなった、バレンシアガ（BALENCIAGA）というブランドは倒産の危機に追い込まれる。

その危機を救ったのがデザイナー、ニコラ・ジェスキエールである。

前任者が辞任したあと、26歳という若さでクリエイティブ・ディレクターに就任した彼は1998年の初コレクションで新生バレンシアガ（BALENCIAGA）を強烈に印象付ける新しいスタイルを発表。

2000年には「アバンギャルド・デザイナー・オブ・ザ・イヤー」、2001年には「インター・ナショナル・デザイン・アワード」「ウーマンズ・ウェア・オブ・ザ・イヤー」を受賞し、バレンシアガ（BALENCIAGA）はこれまでの低迷から脱却、新しいブランドとして復活を遂げた。

2001年、ニコラ・ジェスキエールの才能に目をつけたグッチグループのドメニコ・デ・ソーレはバレンシアガ（BALENCIAGA）を買収、バレンシアガ（BALENCIAGA）は完全に勢いを取り戻し、プレタポルテラインからバッグや靴、メンズウェアなど様々な商品ラインナップを展開していった。

2016年、デムナ・ヴァザリアがアーティスティック・ディレクターとなり、1世紀に及ぶバレンシアガの歴史を、彼がどう解釈し変革していくのかが注目されており、これからのバレンシアガ（BALENCIAGA）に期待する声が高まっています。

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